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悲しきゼットン

1つ前のブログ(クリスマスの想い出)
を書いていたら
色々昔の事思い出して来たので
忘れないうちに書いておきます。

あ、今日も美容に関する情報
全然出てきません!

やらなきゃいけない事
全部後回しにして
どうでもいい情報を送り続ける
スウの鈴木です(^^)/
 
前回のブログの続き。

あの日を境に
親に自分の欲しい物とかを
言わなくなっていった
小学校低学年の頃。

父親の前だけでなく、大人の前では
感情を隠すようになっていきました。

でも賢い子供ではなかったので
隠しきれてはいなかったと思いますが笑

怒られないように、出来るだけ
良い子ちゃんでいなければという
思いが芽生えてきました。

考えている事はアホアホな事ばかりなのに。

今思うと、親からしたら
そんな風に変わっていく自分が
ちょっと心配だったのかもしれません。

あんなに泣いても
余計な物を買ってくれなかった父が
ある日、
欲しい物があるなら買ってあげるぞ
と言ってくれた事がありました。

確かその時は、珍しく父と二人だけで
ディスカウントショップのダイクマ
(知ってる人は懐かしい)
に買い物に来た時だったと思います。

因みに前回のブログで泣いて
父に怒られたという場所も
今はなき田奈にあったダイクマです笑
(ダイクマにはその他にも色々な想い出があります。。。)

僕と父と二人だけで買い物というのは
あまりなかったので、
今考えると、
はじめから何かを買ってくれるつもり
だったのかもしれません。

「別にいらない」
というまた可愛げのない返しを
危うくしてしまいそうだったのですが
その日の父はとても優しく
思い切って欲しい物を
買ってもらおうと思えました。

しかし、急にそんな事を言われた自分は
さんざん迷ってしまい
「欲しい物がないなら
無理に探さなくていいんだぞ」
と言われてしまい焦っていました。

違う!欲しい物がありすぎるのだ!

あんまり高い物だと
また急に怒られるかもしれない。
ここで言う欲しい物とは
誕生日のプレゼント級の物ではないはずだ

子供ながらに色々考えて
最終的に父の前に持って行ったのは
ゼットンというウルトラマンに出てくる
怪獣のフィギアでした。

ゼットンを知らない人に説明すると
初代ウルトラマンの最終回に出てきた
唯一ウルトラマンを倒した
にっくきウルトラマン史上最強の怪獣です。
(上の写真)

当時の僕は同じアパートに住んでいた
1つ上のお兄ちゃんと遊ぶのが日課でした。

お兄ちゃんはいつも色々な魅力的なオモチャを持っていました。

その時はお兄ちゃんとウルトラマンのフィギアで
ウルトラマンごっこをして遊んでもらっていました。

僕はフィギアを一個も持っていなかったので
お兄ちゃんに借りて、
いつも僕はバルタン星人役でした。
当然お兄ちゃんはウルトラマンで
僕はやられる役です笑

ゼットンを持っていれば
お兄ちゃんに勝てる!

そんな未来予想図を描きながら
ワクワクして父の前に
ゼットンを持って行きました。

「そんなのでいいのか?」
と父に言われた自分

そんなの?

もしかしてここで言う欲しい物とは
誕生日プレゼント級の物で良かったのか?
超合金のロボットとか?

それとも得体のしれない
この怪獣に対しての
そんなの、なのか?

一瞬そんな事が頭をよぎり
「う、うん」
と何とも言えない気のない返事を返してしまいました。

そんな感じで
父の前ではオモチャを買ってもらえた喜びが
上手く表現出来ませんでした。

でも念願のウルトラマンのフィギアを手に入れたのです!

本当はウルトラマンが欲しかったのだけれど
お兄ちゃんと闘うの想定して
にっくきゼットンを、悩んだ末に
敢えて選びました。

後日お兄ちゃんとウルトラマンごっこをするってなった時に
満を持してお兄ちゃんの前に出した
ゼットン。

多分得意気な顔をしていた僕に
お兄ちゃんは
「あ、ゼットンはなし!」
とアッサリと戦いを断られました笑

ちーん(T_T)

完全に出過ぎたまねでした。

浮き足立っていた自分に
後悔しました。

一瞬にして用なしになってしまった
悲しきゼットン。

ただお兄ちゃんに勝ちたいというだけで
選んだゼットンのフィギア。

元々愛着はなかった怪獣。
形や姿的には弱いけど
バルタン星人とかの方が好きでした。

どことなくあっさりして
ノッペリとした冷たい感じのする
ゼットンのデザインが
あまり好きではなかった。

それにウルトラマンを倒してしまった
どちらかと言えば
憎い愛せない怪獣。

お兄ちゃんと遊んでもらえず
せっかく父に買ってもらえた
ゼットンへの愛着は一気に冷めていきました。

その後一人で遊んでみたり
眺めたりもしましたが
倒す相手もいないゼットン単体のフィギアは
僕のオモチャ箱に、
ほとんどピカピカの状態で
眠る事になったのでした。

~END~