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自分史その3

こんにちは!
青葉台美容室スウの鈴木です(^o^)/
自分史1自分史2
の続きを書きます。
店長から話があると呼ばれ
この店に入って初めて
店長と二人だけで顔をつき合わせて話をしました。

「君はサラリーマンみたいだね」
「淡々と仕事して時間が来たら帰る
サラリーマンみたい。うちのお店で何がしたいの?」

「もっとお客さんに支持されるようになって指名を増やしたいです。。。」

「君に新しいお客さん入れてもザルなんだよね。」
「だから明日からフリーのお客さんしか入れないから」

「・・・」

「以上だから。もういいよ」

ものの5分位でしょうか、
もっと短かったかもしれません。
そんな感じで店長とのお話は終了しました。

 
自分の事を話すいい機会だと、
今の悩みを話してみようと思っていたけど
上手くいかず、取りあえず自分は使えないからお客さんの制限をするという事を告げられただけで終わってしまいました。

それからどれ位経ったか忘れてしまいましたが、確か数日だったと思います。

会社の事務所で話があるから行ってくれと言われました。

 
そこには僕の知ってる社長の姿はなく
事務員の年配の女性が一人。

「店長から色々報告があって、
明日からあなたは志木店を辞めてもらいます。」

「・・・」

「突然こんな事を言われて、
明日から働く場所が急になくなって
あなたも困ると思うので、1ヶ月だけ他の店舗に異動するという事も出来ます。」

「どうしますか?」
事実上の解雇宣告でした。

もう前から決まっていたかのようで
話しを聞いてくれる感じもなく、
見たこともない事務の人から
自分の身の振り方を迫られ
戸惑いました。

色々と察して
「やめます」
と伝えました。

それが正解だったかのように
事務的な作業がすすみ、
事務所を去ったその足で荷物を取りに帰り
営業中の何人かの人に挨拶をして
ひっそりとその店を去りました。

悔しいとかよりも先に
ただただ茫然としてしまいました。

好奇心とやる気とで溢れた
美容アシスタント時代の一年目。

スタイリストになった二年目に
突きつけられた現実が受け入れられませんでした。

何でこんな事になったのだろう?
そんな事ばかり考えていました。

今思えば、ただ単に
自分の実力不足なのですが
その当時は自分もそこそこやれると思っていたし、美容師としては半人前でも
理容師ではそれなりの腕はある。

そんな風に勘違いして、自分の自己分析を誤っていました。
 
美容師は無理かもしれない。
大事にしている物の根本が違う気がする。

そんな事も思い始めていました。

今思うとその時の環境と境遇から
感じてしまった完全なる偏見ですが、
自分は美容師という職業自体を
嫌いになりはじめていました。

僕が好きだった職人さん。
子供の頃に憧れていた大人のおじさん。
そんな、何かひとつの事にひたむきに
情熱を注ぎ込む人。

自分が見た小さな世界。
そこにはそんな人は一人もいませんでした。
(何度も言いますがこれは完全なる自分の偏見です。その当時の方々ごめんなさい)

しかしその自分の小さな了見で見た世界が
美容業界の全てだと思ってしまい
この世界の一線で活躍している人たちは
きっと結局そんな人達ばかりなのだろうと
考えはじめました。

売り上げや指名数、
実力主義で生き残れない人材は
切り捨てる。

そこには人の温かさや温度はなく、
同じお店で一緒に働いている人たちが、
ガチガチのライバルで、
腹を割って話す事もなく冷めている。

店長は自分の事をサラリーマンのようだ
と言ったけれど、その例えも好きではなかったけれど、その言葉をそのまま返したい
と思えるような場所や人達だなと
考えはじめました。


美容師一年目にお店でお世話になった師匠も
僕が憧れた先輩も床屋さんだし、
やっぱり美容師の人とは住む世界が違ったのだ。

最初はあんなにキラキラして見えた
美容師さんたち。

そんな姿さえも、
心の内側を覗いてみたら
ただの幻想で、
そんな綺麗な物でも何でもない。

そう思いはじめました。

美容師と理容師。
この職業自体を分けて考えている僕も
頭が固く、当時は心が病んで
どうかしていました。

しかし、どこかでコンプレックスを感じているからこそ。
というのも自分の心の内側にある事実でした。

床屋さん特有の職人魂みたいな物が、
いつからか、美容師としては半人前だった自分の美容師に対するコンプレックスから、
ただひとつ守るべきプライド
みたいに思いはじめていたのかもしれません。

多分自分は父親がやっている職業、
小さい頃から見てきた父の姿。

そんな心の中に流れているものを、
馬鹿にされたと少しでも感じたら、
心の中で全力でその目の前の人を否定して、
噛みついてしまう。

あくまでも心の中での話です。
本当に噛みつく勇気はないので。。。

だけどそういうオーラが滲み出ていたと思います笑

自分がそんな美容師さんたちを
心の中で否定始めていたからこそ、
自分自身も否定されたのだと思いました。
 
ただ目の前の人を
可愛くする綺麗にする喜んでもらう。
そんな事に全身全霊であればいい。

本当はそれが全てなのに、
色々な事を考え始めて
何が正解なのかが分からなくなっていた
時代です。
 
だらだらと長くなったので
また一旦ここで区切ります。

今日は以上です。
それではまた(^_^)/~~